14.交叉耐性と耐性検査について
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HIV治療薬の現状
近年HIV治療薬は数多く開発され、現在も新しい薬が次々と開発が続いています。
しかし耐性HIVの対策は、現時点でも極めて大変なことです。
HIV治療薬の種類が数多く開発・利用されていることから、少々HIVが薬剤耐性を有してもすぐに違う薬に 変更すればよいと考えられがちですが現実はそう簡単ではありません。
現在HIV治療薬は、ヌクレオシド系逆転写酵素阻害剤(Non-Nucleic acid Reverse Transcriptase Inhibitor:NRTI)や 非ヌクレオシド系逆転写酵素阻害剤(Non-Nucleoside Reverse Transcriptase Inhibitor:NNRTI)、 プロテアーゼ阻害剤 (Protease Inhibitor:PI)、インテグラーゼ阻害剤(Integrase Inhibitor:INI)、 CCR5阻害剤など作用が同じものをまとめるといくつかのグループに分けることができます。
交叉耐性とは
同じグループの治療薬は基本的な構造が似ているため、グループ内の1つの薬に対して耐性を持ってしまうと 別の薬もも効かなくなってしまいます。
これを交叉耐性といいます。
交叉耐性が出来るとどうなるのか
現実治療現場で何度もHIV治療薬を変更するわけにはいきません。
また、順調に体内のHIV量を抑えられていたのに急にHIV量が増えてくる場合もあります。
このような場合は薬剤耐性HIVが出現した可能性を疑い耐性検査を実施します。
治療現場では、薬剤耐性HIVを疑った場合もすぐにHIV治療薬を変更するのではなく、 まずは耐性検査をしてから判断する必要があります。
交叉耐性を防ぐにはどうすればよいのか
HIV治療薬を中途半端に内服してしまうと、薬が効かなくなってしまいます!!
これはHIVが薬に対し耐性を獲得してしまうためなのです。
事例を上げて説明しますと、内服10回のうち1〜2回飲み忘れてしまうだけで患者2人に1人はHIVが薬剤耐性を獲得し て治療に失敗してしまいます。
要するにHIVが耐性を獲得するということは、使えるHIV治療薬の選択肢が狭まるということです。
中途半端なHIV治療薬の内服は、今後何十年とHIVを抑えつける効果のある薬の効果を自ら無くしているのと同じことになります。
従ってHIV治療薬の効果を十分に引き出すためには、きちんと内服することが大切なことです。
HIV治療薬を正しく服用するには、"アドヒアランス"が不可欠となります。
アドヒアランスとは
患者が積極的に治療方針に参加し、自らの意思に従って薬を服用して治療を実行し、それを続けていく姿勢を表した用語です。
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written by 血液の鉄人
14.交叉耐性と耐性検査について
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