24.新しいHIV治療薬
性感染症検査キット
現在のHIV治療薬の現状
現在のHIV感染症の治療は、3〜4種類の抗HIV薬を組み合わせて内服する多剤併用療法が基本ですが、最近では、2〜3種類の成分が1錠の中に含まれた配合薬が多数登場し、 1日1回1錠(single tablet regimen1:STR)での内服治療が可能となっています。
しかし患者は、長期にわたり薬を飲み続けなければならないという精神的ストレスが存在しています。
毎日HIV薬を内服する必要がないという価値観がこの薬剤の利用を推し進めているわけです。
新しいHIV治療薬
HIV感染症に対する世界初の長時間作用型注射薬である"インテグラーゼ阻害薬カボテグラビル(商品名ボカブリア)"と"非ヌクレオシド系逆転写酵素阻害薬リルピビリン(リカムビス) "が2022年6月27日に発売されました。
これらの薬剤は従来の毎日服薬が必要な経口抗HIV薬と異なり、1カ月または2カ月に1回の投与でウイルス抑制を維持できるとされています。
インテグラーゼ阻害薬カボテグラビル(商品名ボカブリア)
リカムビス水懸筋注と併用して2ケ月に1回もしくは月1回投与する長時間作用型注射剤です。
治療開始時には忍容性の確認のため、ボカブリア錠およびエジュラント錠(リルピビリン経口剤)を約1ケ月間(最低28日間)経口投与します。
2020年12月に欧州、2021年1月には米国でHIV感染症の適応ですでに承認されており、それぞれボカブリア、リルピビリンの製品名で販売されています。
ウイルス学的失敗の経験がない成人HIV- 感染症患者を対象とした治療薬です。
非ヌクレオシド系逆転写酵素阻害薬リルピビリン(リカムビス)
カボテグラビル注射剤とリルピビリン注射剤の併用は、ウイルス学的失敗の経験がなく、切り替え前の6ケ 月間以上においてウイルス学的抑制が得られており、カボテグラビル及びリルピビリンに対する耐性関連変 異を持たず、本剤への切り替えが適切であると判断される既治療の HIV-1 感染患者を対象とし、1ケ月ま たは 2ケ月に1 回投与する持効性治療薬です。
1回の診療時に医療従事者が2類の注射剤を臀部にそれぞれ筋肉内注射します。 注射治療を開始する前に、カボテグラビルとリルピビリンの錠剤を約1ケ月間(少なくとも28日間)を目安に経口投与し、薬剤に対する有害副作用を評価します。
新しいHIV治療薬の利点
治療を受ける回数を年6日もしくは年12日に削減することが可能となり、HIV感染者の方々の治療負担の軽減が期待されています。
新しいHIV治療薬の今後の課題
この薬剤の有効性・治療失敗・副作用・薬剤耐性変異出現に関して今後さらなる調査が必要です。
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記事執筆日
2023年01月04日。
written by 血液の鉄人
24.新しいHIV治療薬
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