Rh式血液型不適合について

1.Rhガンマーグロブリンについて

ガンマーグロブリンとは人を感染症から守るための成分の一種でその中に抗D抗体も含まれています。
抗D抗体は抗体に対する抗体ではなくRhプラスの赤血球の表面にあるD抗原という抗原に対する抗体です。すなわち抗D抗体はRhプラスの血液を破壊する働きをします。


2.Rhガンマーグロブリンの作り方について

献血された血液からおよそ500〜1000人分の血漿だけを集め、コーンのアルコール分画法と呼ばれる特殊な製造法で Rhガンマーグロブリンの含まれるガンマーグロブリンだけを取り出し製品とします。一般にはローガムまたはローブリンと呼ばれて販売されています。製造方法については非常に専門的になり難しいのでこの程度にしておきます。


3.Rhガンマーグロブリンの有効性について

RhガンマーグロブリンはRhマイナスの母親がRhプラスの子供を出産後24〜48時間以内の可能な限り早い時期に注射すればほぼ100パーセント効果があります。
古い医学雑誌や一般の医学雑誌にはチョウチョ さんが言われるように効果が期待されないと記載されていますが現在ではこの有効性は100パーセントに近いものです。Rhガンマーグロブリンは出産後の注射が早ければ早いほどその効果は期待できますが、出産後48時間を経過して使用しますとその効果は悪くなります。

結論としましては出産後24〜48時間以内に使用しますとその効果は100パーセントです。


4.まとめ

チョウチョ さんは人に聞いたことと、医院のパンフに書かれていることが違うと言われていますが、医学のことに関しては、その分野の専門家の言うことが正しく、一般の人が言うことは間違っていることが大部分です。
また、医学は日々進歩しますので、今まで正しかったことが間違っていたといもこともざらです。
大事なことはどれが正しいかを判断して情報を集めることが重要となります。
少しでも疑問に思われることが出てきましたら、可能な範囲で誠意を持ってお答えしますので、どんどん質問して下さい。

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新 医学と切手の極意