２０１７年０２月21日号

検査キットはこちら

血液中のHIV-1のp24抗原を感染から1週間以内に検出可能な検査を開発

スペイン科学研究高等会議（CSIC）は2017年２月16日、AIDSの原因となるHIV-1を感染から1週間以内に検出できる検査法の 特許を取得したと発表しました。

HIV抗体検査法でHIV-1の抗原が検出可能になるまでの期間は、これまでで最短ということになります。

どのような検査法なのか

HIVに感染し、血液中にあるHIV-1の表面に付着しているタンパク質"p24抗原"を検出するキットということです。

このキットの特徴としては、HIV-1に感染後1週間以に現在の検査技術で検出できる濃度の10万分の1という低濃度のp24抗原 を検出可能ということになります。

なお、結果が出るまでの時間は4時間45分かかるとのことです。

この検査法の保つ意味

現行の抗原検査では感染から約４週間経過した後でなければHIV-1の抗原を検出で来ませんし、ましてHIV-1/-2抗体を検出する には、12週必要となります。

リアルタイムPCRは感染から約11日後に血中のHIV-1の遺伝子検出でますが、検査に時間がかかることと高額な費用がかかる難点があります、 このことを考慮すれば素晴らしい検査法ということになります。

この検査法の今後の課題

今後、以下の検討が必要となります。

1.WHOの標準HIV陽性血清を使用しての、検出感度と特異性の検討

2.多くの患者血清を使用しての検出感度と特異性の検討 3.製品化 4.価格

いつ頃利用可能となるのか

検査法として利用可能となるというデータを集積しないと、一般には使用できない現状です。

今後いつ頃医療機関で採用されるかは全く未知です。

詳細が判明次第逐次当サイトで紹介いたします。

何故医事通信で紹介したのか

HIV/AIDSに関しての最新の情報を提供する意味合いから、今後期待できる抗原抗体検査についての 情報を提供した次第です。

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written by 血液の鉄人

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