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新・医学と切手の極意
鉄人レター
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2008/11/10(No.5)
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■■ 第四世代の抗原抗体検査について ■■
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今回は、第四世代の抗原抗体検査について解説致します。
□抗原抗体検査の理論
HIV抗原は、HIVに感染した初期のセロコンバージョン前に、血液(血清・血漿)の中に、
検出されます。
HIV構造タンパク質の中でも、血液の中のHIV抗原マーカーのターゲットとして使用される
ひとつがコアタンパク質のp24抗原です。
抗原抗体検査キットは、HIV-1 p24抗原をセロコンバージョン前に見つけるために、キット
試薬に抗HIV-1 p24抗体を使用して、セロコンバーション期のウインドウピリオドを短縮して、
HIV感染の検出期間を早くしています。
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★セロコンバージョンとは何?
HIVに感染し、血液中に抗HIV抗体が出来るまでの時期を言います。
セロコンバージョンとは、血清転換:抗HIV抗体の出現と言う意味です。
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□測定方法
測定方法は、製造メーカによって異なり、以下のような方法があります。
・化学発光免疫測定法(CLIA法)
・酵素抗体法(EIA法)
・エンザイムイムノアッセイ(酵素免疫測定法)
□測定原理
今回はあるメーカの測定原理を簡単に解説しておきます。
2ステップ法で検査を行います。
・第1ステップ
1.検体、検体希釈液、及び磁性粒子を混合する。
2.検体の中のHIV-1p24抗原及びHIV-1/HIV-2抗体は、磁性粒子に固相化され、
HIV-1/HIV-2抗原及び抗HIV-1p24マウスモノクロナール抗体に結合する。
・第2ステップ
1.アクリジニウム標識コンジュゲート(HIV-1/HIV-2 リコンビナント抗原、合
成ペプチド、抗HIV-1p24マウスモノクロナール抗体)を追加して、HIV-1p24
抗原及びHIV-1/HIV-2抗体とを結合させる。
2.洗浄操作を行いプレトリガー、トリガーを反応混合物に添加する。
3.その結果化学発光が発生するので、この蛍光強度を機械で測定する。
★要約しますと★
検体(血清または血漿)に各種検査試薬を加えて、その時に起きる化学発光の
蛍光強度で、HIVに感染しているか、していないかを判定します。
HIVに感染して、血液中にHIV-1p24及びHIV-1/HIV-2抗体が存在すれば、強度の蛍光
発光が起こります。
HIVに感染していなければ、弱い蛍光発光しか起きません。
□抗原抗体検査で見つけられるものは
HIV-1p24抗原・HIV-1抗体・HIV-2抗体
□検出可能なHIVサブタイプは
・HIV-1
グループMのサブタイプA〜G,B/D・グループ0
・HIV-2
全てのサブタイプ
□検査成績書の表記は
抗原・抗体同時測定検査
HIV Ag/Ab
□測定結果の判定
キャリブレーターと呼ばれる物を多重測定して、その平均値から
カットオフ値(CO)を算出します。
測定結果は、各々の検体、コントロールとカットオフ値(CO)の比率(S/CO)
から算出されます。
測定結果判定の基準は以下の通りです。
・(S/CO)<1.00以下→陰 性
・(S/CO)≦1.00以上→陽 性
★補足★
検体のカットオ値は、0.00〜0.99までの動きがありますが、1.00以上でない限りは、
陰性と判断します。
□グレーゾーンについて
グレーゾーンとは、陰性と陽性の境目のことを言います。
★(S/CO)≧1.00の場合は、陰性とも陽性とも判定できませんので、この場合は、メーカ
の添付仕様書に基づき再度検査を行います。
この場合、
・再度の検査で(S/CO)≧1.00と、結果が出れば→陽 性
・再度の検査で(S/CO)<1.00と、結果が出れば→陰 性
□抗原抗体検査のメーカについて
日本国内では数社から販売されています、詳細は『新医学と切手の極意』の「知識の窓」
の「HIV第4世代試薬一覧」を参照して下さい。
↓
https://voxsangman.com/
□偽陰性反応の出現率は
検査を受ける時期を間違わなければ発生することはありません。
□偽陽性反応の出現率は
3〜5%の率で発生します。
偽陽性反応の起こる原因は、特定されていません。
どのような検査でも偽陽性反応を完全に無くすることは出来ません。
□検査を受けるタイミングは
・抗原を見つける事を目的とする場合は、不安な行為から30日以降。
・抗体(HIV-1とHIV-2共)を見つける事を目的とする場合は、不安な行為
から12週以降。
□陽性となった時は、
この検査が陽性となったときは、HIV-1とHIV-2のどちらで感染したかは
解りません。
どちらで感染したかは、個別の検査でないと解りませんので、再度
HIV-1とHIV-2の検査を個別に行います。
□検査に影響しない薬物
・病院で医師から処方された抗生物質・痛み止め・風邪薬・精神安定剤など
・健康食品・サプリメント・ビタミン
□検査に影響する薬物
一般的に影響を与える薬剤はありませんが、
入院管理の下で多量のステロイド剤を使用すればもHIV-1とHIV-2の抗体が
出来るのを抑制しますから、感染していても12週でも偽陰性となること
があります。
ステロイド剤は、免疫を抑制することから、抗体を出来にくくしますが、
逆にHIVを増殖させる働きがありますから、HIV抗原の検出は見逃す事は
ありません。
□抗原抗体検査が陽性となったら
抗原抗体検査もスクリーニング検査ですから、この検査が陽性となっても
即HIVに感染しているとは言えません。
陽性となれば、日にちを開けて採血して、次のような検査を実施します。
・再度抗原抗体検査を実施する。
・リアルタイムPCR検査を実施する。
・ウエスタンブロット法を実施する。
これらの検査が陽性となって、始めてHIVに感染していると判断します。
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◆編集後記◆
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最後までお読み頂き、ありがとうございました。
ご理解いだけましたでしょうか。
次回発行は11月24日を予定しておりますのでご期待下さい。
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★最後に次の点だけは、何卒、ご了承のうえご購読下さい★
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