■□□□□ エイズは正しい知識を身につけることで予防可能な病気です!! □□□□□ ■□□□□□□□□□□□ 正しい知識を身につけて予防 □□□□□□□□□□□□ 新・医学と切手の極意 鉄人レター ■□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□ 2008/11/24(No.6) ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ■■ エイズ検査を受けるタイミングについて ■■ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 今回は、エイズ検査を受けるタイミングについて解説致します。 □エイズ検査の種類 NATおよびリアルタイムPCR法 この検査は、体内に侵入したHIVの遺伝子を化学的に1億倍に増殖させてエイズウイ ルスの遺伝子の核酸を調べる方法です。 検査の感度が非常に良い検査法ですが、検査法が難しいことと高価な検査機器が必 要なことから限られた施設でしか実施されていません。 その為にほとんどの病院では検査専門の会社に検査を依頼しています。 病院で実施されるリアルタイムPCR検査は、HIV-1型しか見つけることは出来ません。 血液センターで実施されているNAT検査は、HIV-1型とHIV-2型を同時に見つけること が出来ます。 ------------------------------------------------------------------------------- PA法(ゼラチン凝集検査) 日本で開発された第三世代に属するスクリーニング検査法で、多くの病院や保健所 で採用されています。 ------------------------------------------------------------------------------- EIA法(酵素免疫法) 第三世代に属するスクリーニング検査法で、多くの病院や保健所で採用されています。 ------------------------------------------------------------------------------- 迅速または即日抗体検査法(イムノクロマトグラフィー:IC法) 15分で検査結果が得られる簡易検査で、現在保健所でスクリーニング検査法として 早く結果が得られる為に多く採用されています。 この検査は第三世代にも、第四世代にも分類されない特殊な検査法です。 ------------------------------------------------------------------------------- 抗原抗体同時検査 第四世代検査法で、感染後早くHIVを検出する目的で開発されました。 HIV-1型の体の一部のp24抗原を速く見つける事が出来ます。 しかしHIV-1型とHIV-2型の抗体は不安な行為から12週後でないと見つかりません。 抗原と抗体を同時に検査できる優れた検査法のため、現在は多くの医療機関で採用 されています。 検査専門の会社は全てこの検査に繰り替えられています。 今後はこの検査が主流になります。 =============================================================================== □確認検査法 スクリーニング検査で陽性となった場合に、その人が本当にHIVに感染しているかを 確認するための検査法です。 すなわち、スクリーニング検査では、感染者を見逃さないために検査の感度を高く しているために、どうしてもニセの反応(偽陽性反応)が出ます。 それを本当の陽性とニセの陽性(偽陽性反応)とを確認するための検査法です。 確認検査は特殊な技術力を必要とするために限られた施設でしか実施されていません。 確認検査の種類としては、 ・ウエスタンブロット ・蛍光抗体検査(IF法) ・HIV抗原検査(第四世代の抗原抗体検査ではありません) ・リアルタイムPCR検査 =============================================================================== 追 記 最近では通信販売で自宅で簡単に検査ができる検査キットが販売されていますが、 以前はこれらの検査キットがどのような製品で信頼性があるかは、血液の鉄人は確認 していませんでしたのでこのサイトではコメントしておりませんでした。 しかし、これら抗体検査を実際に使用して分析し、海外の参考文献を参照し、検討 の結果、充分信頼できる結果が得られることが解りました。 使用法を厳守して、自分で検査を受けられても問題はありません。 検査を受けるタイミングを間違わなければ、検査結果が陰性であれば、HIVの感染 はないと判断できます。 ただし、陽性となったときは、厚生労働省の「体外診断用手薬品」の認可を受けた 検査キットで、病院・保健所で再度検査を受ける必要があります。 =============================================================================== □検査を受けるタイミング NATおよびリアルタイムPCR法 当サイト・鉄人レターで解説していますように、NAT検査とは血液センター専用の 検査方法で、一般の病院では使用されていません、便宜上NAT検査と表現しています が、正しくは【リアルタイムPCR検査 商品名 コバス TaqMan HIV-1 「オート」】 です。 本来はHIV感染者・患者の治療の際に、血液中にHIVがどの程度存在するかを調べ る検査でしたが、感染して早い時期に検査して感染の判断が出来ることから、感染 の有無を調べる検査に採用されました。 HIVの遺伝子を化学的に増幅して検査しますので、比較的早い時期に感染を見つけ られます。 今まで、【高感度法】と【標準法】がありましたが、2008年4月から、【リアル タイムPCR法】に変更され、【高感度法】と【標準法】は検査薬の在庫が無くなり 次第、検査は中止されます。 【リアルタイムPCR法】は今までのPCR検査を改良して、検出感度が一層高くなりま した。 ●危険な行為の後11日以降で1型の感染に対する正しい結果が得られます。 ------------------------------------------------------------------------------- □PA法(ゼラチン凝集検査)とEIA法(酵素免疫法) HIVに感染してこの検査で検出される量の抗体が出来るまでに2〜3ケ月かかり ます。 人により抗体の出来る速さと、その時期が異なることと、検査で見つかる抗体の 出来る時期に検査を受ける必要があります。 ●危険な行為の後12週で1型2型の感染に対する正しい結果が得られます。 ------------------------------------------------------------------------------- □迅速または即日抗体検査法(イムノクロマトグラフィー:IC法) HIVに感染してこの検査で検出される量の抗体が出来るまでに2〜3ケ月かかり ます。 人により抗体の出来る速さと、その時期が異なることと、検査で見つかる抗体 の出来る時期に検査を受ける必要があります。 ●危険な行為の後12週で1型2型の感染に対する正しい結果が得られます。 ------------------------------------------------------------------------------- □抗原および抗体同時検査 感染初期のHIV-1型の体の一部のp24抗原を早く見つける事が出来るので、危険 な行為の30日後に検査を受けることにより、信頼性のある結果が得られます。 現在は、この検査が主流となっています。 危険な行為から30日でエイズウイルス1型の体の一部のp24を見つけることが出 来、1型2型の抗体の出来る時期まで、抗原を見つけることが可能で、抗原が血液 中から消えて、1型2型の抗体が出来れば、今度は1型2型の抗体を見つけること の出来る検査法です。 ●危険な行為の後30日で1型の抗原、12週で1型2型の抗体を見つけることが 出来ます。 =============================================================================== ※まとめ※ 検査を受けるタイミングは、どの検査法で検査を受けるかによって異なります ので十分注意して受けることが大切です。 どのように優れた検査でも、検査を受けるタイミングを間違いますと信頼でき る結果は得られません。 =============================================================================== ★サイレントエイズについて★ 正式には、『サイレント・インフェクション(沈黙の感染)』と呼びます。 HIVに感染しているのにもかかわらずHIV抗体が長期間(12週以上)見つからない 事を言います。 エイズ抗体検査が開発された当初は、検査の感度や精度が悪いことから、この ようなことは多く経験されていましたが、現在の抗体検査は、改良に改良を重ね られた優れた検査法ですから現在は、サイレントエイズはあり得ません。 現在は、リアルタイムPCR(NAT)検査で、HIVを直接見つけることが出来ますので、 『サイレント・インフェクション(沈黙の感染)』は存在しません。 感染初期の抗体陰性期やエイズを発症し末期のため抗体を確認できない場合は サイレントエイズとしない。 ======================================= ◆編集後記◆ ======================================= 最後までお読み頂き、ありがとうございました。 ご理解いだけましたでしょうか。 次回発行は12月8日を予定しておりますのでご期待下さい。 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− *************************************** ★最後に次の点だけは、何卒、ご了承のうえご購読下さい★ ●このメールマガジンは、長年エイズ研究に従事しその間に有した経験と知識を 基にして、内外の学会・専門雑誌・各国の情報をも参考に出筆し、万全を期して おりますが、ご利用により、発生したいかなるトラブル・損失等に対しても、発 行者は一切責任を負いませんので、ご利用は自己責任でお願いします。 また、記事の一部又は全部の転載を禁じます ===========<新医学と切手の極意 鉄人レター>=========== 発行者 : 血液の鉄人 ウェブサイト : https://voxsangman.com/ =======================================
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