■□□□□ エイズは正しい知識を身につけることで予防可能な病気です!! □□□□□ ■□□□□□□□□□□□ 正しい知識を身につけて予防 □□□□□□□□□□□□ 新・医学と切手の極意 鉄人レター ■□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□ 2008/12/08(No.7) ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ■■ HIV感染による初期症状とは? ■■ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 今回は、 HIV感染による初期症状について解説致します。 ------------------------------------------------------------------------------- □初期症状とは コンドーム無しの性行為をして、性器粘膜からHIVが進入しますと、体は体内に侵入し たHIVを異物として体にとって害になる物と認識し、体の免疫機能は、HIVを無毒化して、 体内から排除しようとします。 その結果、体が反応して、色々の症状が出ます、これが『初期症状』です。 ------------------------------------------------------------------------------- □体の免疫機能が勝てばどうなるのか 体の免疫機能がHIVに打ち勝てば、体内に侵入したHIVは無毒化されて、感染は成立し ません。 ------------------------------------------------------------------------------- □体の免疫機能が負ければどうなるの 体の免疫機能がHIVに負ければ、HIVの感染が成立します。 ------------------------------------------------------------------------------- □感染が成立すればどうなるの 一定の時期にHIVに感染したという証拠のHIV感染抗体が出来ます。 この感染抗体を見つける検査がエイズ抗体検査です。 そして、平均10年前後かけて、HIVは体の免疫機能を壊し続けます。 ------------------------------------------------------------------------------- □HIVによって体の免疫機能が壊れればどうなるの 『日和見感染症』に感染します。 これがエイズの発症です。 体が徐々に弱って、免疫機能が低下することにより、色々の日和見感染に感染していき ます。免疫機能が低下すれば、どのような薬も効き目が無くなります。 そして最終的には死に至ります。 =============================================================================== □『日和見感染症』とは何? 『日和見感染症』とは英語で、opportunistic infectionと言います。 opportunistic とは、「情勢をうかがいながら、機会の来るのをじっと狙っている状 態の」との意味です。 『日和見感染症』を引き起こす微生物は、ほとんど全てが感染力が強くない物で、どこに でもいるありふれた物(常在細菌と呼ばれています)です。 われわれは、日常生活でこれらの微生物と絶えず接触していますが、体の免疫機能が正常 なときは、これらの微生物は体に何の悪さもしません。 しかし、体の免疫機能が低下しますと、これらの微生物が攻撃を仕掛けてきてその結果発 病することになります。 これを『日和見感染症』と言います。 『日和見感染症』の種類については当サイトの、『知識の窓』の「エイズ患者に見られる代 表的な日和見感染症について」をご覧下さい。 ↓ https://voxsangman.com/ =============================================================================== □エイズの初期症状は不安な行為からいつ頃でるのか? 急性HIV感染症の症状はHIV感染後、2〜6週後におきることが多いようです。 ------------------------------------------------------------------------------- □エイズの初期症状はどのような症状があるのか? 1.38.5℃以上の発熱・・・・(96%) 2.首や腋の下及び股のリンパ節の腫れ・・・・(74%) 3.咽頭炎(のどの痛み)・・・・(70%) 4.痛みや痒みのない5〜10mmの大きさのバラ色の発疹が顔、 手のひらや足の裏など全身に・・・・(70%) 5.筋肉痛と関節痛・・・・(54%) 6.下痢・・・・(32%) 7.頭痛、嘔吐、吐き気・・・・(30%) 8.口の中のカンジダ・・・・(12%) 9.検査の異常 血小板の減少・・・・(45%) リンパ球の減少と肝臓機能検査の異常・・・・(21%) 10.頭痛 11.意識がもうろうとする ------------------------------------------------------------------------------- □初期症状はどのくらい続くの? 上記の症状は、数日で治り消失しますが、2週間程度続くこともあります。 症状の続く期間は人によりまちまちです。 ※ただし、14日以上続く場合は、急速に症状が進行することもあります。 ------------------------------------------------------------------------------- □初期症状はHIVに感染した全ての人に出るのか? 感染した人の約半数から2/3に、これらの症状が起こることがあります。 ※全ての感染者にこのような症状が起こることは限りません。 ※全く症状のない人もあります。 ※これら初期症状は、HIV感染が検査で判明したときや、エイズを発症したときに、 患者本人からの聞き取り調査でこれらの症状を集計した物ですから、必ずしも正しいとは 限りません。 ------------------------------------------------------------------------------- □症状からHIV感染の判断は出来るの? HIV感染の有無は症状では判断できません。 良い例が 時節柄冬場に不安な行為をして2週以降に、風邪の症状が出たとします、 しかし、この場合、 1.今の時期に風邪を引いた時の症状か 2.感染による初期症状か の鑑別は出来ません。 ※HIV感染の判断は、適切な時期に適切な検査を受けるしか出来ません※ =============================================================================== ※まとめ※ HIV感染の判断は症状からは絶対と行ってよいくらい出来ません。 感染の判断は適切な時期に、適切な検査を受けるしか出来ません。 不安な行為をして、感染不安があれば、少しの体調不良を感染による症状と勝手に思い こみ、益々体調が悪くなり、そして精神的ストレスに陥り、HIVに感染したと勝手に判断し てしまうことが多いです。 =============================================================================== ◆編集後記◆ ======================================= 最後までお読み頂き、ありがとうございました。 ご理解いだけましたでしょうか。 次回発行は12月22日を予定しておりますのでご期待下さい。 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− *************************************** ★最後に次の点だけは、何卒、ご了承のうえご購読下さい★ ●このメールマガジンは、長年エイズ研究に従事しその間に有した経験と知識を 基にして、内外の学会・専門雑誌・各国の情報をも参考に出筆し、万全を期して おりますが、ご利用により、発生したいかなるトラブル・損失等に対しても、発 行者は一切責任を負いませんので、ご利用は自己責任でお願いします。 また、記事の一部又は全部の転載を禁じます ===========<新医学と切手の極意 鉄人レター>=========== 発行者 : 血液の鉄人 ウェブサイト : https://voxsangman.com/ =======================================
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