鉄人レター 092号




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2015/09/30(No.92)
                      
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              ■■ 梅毒感染にご注意!! ■■
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 現在梅毒が流行しています。

 2015年の全国での報告数は、9月13日までに1701件となり、2014年実績の1661件を
超えいます。

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 □ どの程度流行しているのか?

 最近は2011年から増加に転じ2015年9月13日まで、全国での感染者報告数は1701件
となり、2014年実績の1661件を超えました。

 このまま感染者が増えれば、感染者の多かった1990年に迫る勢いにあり、この25年
で最悪となる可能性が指摘されています。

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 □ 最近の梅毒患者の特徴は
 
 病期別では、早期顕性(1期、2期)と無症候の患者が増えているのが特徴。

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  □ 感染経路は

 一昔前までは、男性の同性間性的接触による感染と女性では異性間性的接触による感
染が主でしたが、現在では男性でも異性間性的接触による感染例が増加中であり、男性
から女性へ、そして女性から男性へという悪循環が顕著になっています。
 
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 □ 梅毒の感染経路についてのおさらい
 
 主に性行為・オーラルセックスにより感染、皮膚や粘膜の微細な傷口から侵入し感染し
 ます。

 相手の口の中に梅毒感染があればキスからでも簡単に感染します。

 性行為によるHIVの感染を恐れて、風俗店でオーラルセックスをする人が増加していま
 すが、梅毒はオーラルセックスでも意図も簡単に感染してしまいますから、注意が必
 要です

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それでは続きをどうぞ
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 □ 梅毒の潜伏機関
 
 潜伏期間は、一般的に3週間前後です。
 
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 □ 梅毒の症状
 
 症状としては、以下のように分類されます。 

 1.第1期

 感染後3週間して、性器、肛門、口など感染した部分に、小豆大〜エンドウ豆大の痛
 みの無い赤いシコリが出来ますが、これは潜在化するが4〜6週間で自然に軽快します

 女性では気付かない場合がほとんどです。 

 2.第2期

 第1期が終了する頃から全身の皮膚に赤い斑点がまばらに現れ、丘疹(皮膚から盛り
 上がったぶつぶつ)や後頭部に脱毛がみられるようになります。

 この丘疹はかゆみや痛みがなく、放っておくと自然に2〜6週間で消えてしまいます。 

 3.潜伏期

 第2期の終わる頃より数週間から数年間にわたる無症状の潜伏期に入り、この時期は
 血液検査でのみでしか梅毒感染の判断は出来ません。

 この中の数10%が晩期へと進ます。

 4.晩期

 感染3年後くらいから 皮膚や内臓にゴム腫(固いしこりやこぶができ、周辺の組織を
 破壊し、治るとあとが残る)と呼ばれる病変が起こります。

 その後、関節炎や手足の感覚の喪失し、心臓、血管、脳などに障害が出て、日常生活
 が営めなくなります。
 
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 □ 梅毒感染の予防方法
 
 予防としては、感染者、特に感染力の強い第1期及び第2期の感染者との性行為、オー
 ラルセックスを避けることが基本となります。

 コンドーム無しのセックスやオーラルセックスで感染するため、予防にはコンドームの
 使用が大切ですが、梅毒はコンドームでは完全に予防できません、初期硬結のある性器
 と性器粘膜やその他の粘膜が触れ合うことから簡単に感染してしまいます。

 また、コンドームに覆われていない箇所に傷やタダレがあればそこから簡単に感染して
 しまいます。
 
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 □ 検査を受ける時期

 潜伏期間は3週間前後ですから、3〜4週でSTS検査を受ければ信頼できる結果が得ら
 れます。

 TPHAは、4週以降にならないと信頼できる結果が得られませんので、4週以前にTPHAを
 受けることは感染を見逃すことになります

 その為に、梅毒検査は最初にSTS検査を受けて、これが陽性の場合、TPHA検査を受けて
 陽性を確認します。

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 □ 梅毒感染はHIVに感染するのスクが極めて高くなるので要注意!!

 梅毒に感染するとHIVに感染するリスが数十倍〜百倍高まると言われています。

 その理由は、梅毒スピロヘータの感染により性器粘膜がタダレ、感染防御バリアが破
 壊されるために、そのタダレた場所から感染するためです。

 最近では梅毒患者を診たらHIV感染の合併を疑えと言われているように両者の合併例が
 増えています。

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 □ 何科を受診したら良いのか?

 梅毒に関しては皮膚科が専門領域です。

 皮膚科単独の診療科の看板を掲げている皮膚科専門医を受診する必要があります。

 梅毒に関しての知識の乏しい医師にかかると適切な検査と正しい検査結果が出来ない
 場合に遭遇してしまうことがあります。

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 ※まとめ※
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 1.梅毒の流行が最悪となっています。

 2.梅毒はオーラルセックスでも簡単に感染しますので注意が必要です。

 3.一度でも危険な行為をした覚えのある人は、梅毒検査を受けておく必要がありま
  す。

 4.梅毒はコンドームでは完全に予防できません、初期硬結のある性器と性器粘膜やそ
   の他の粘膜が触れ合うことから簡単に感染してしまいます。

 5.梅毒感染があり性器粘膜がただれているとHIVの感染リスクが極めて高くなるので
   要注意です。

 6.梅毒に感染しても抗生物質の正しい服用で完治します。


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 お手数をおかけしますが宜しくお願いします。
 
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◆編集後記◆
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