■□□□ エイズは正しい知識を身につけることで予防可能な病気です!! □□□■ ■□□□□□□□□□ 正しい知識を身につけて予防 □□□□□□□□□□□□■ 新・医学と切手の極意 鉄人レター ■□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□■ 2018/12/31(No.131) ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ■■ 単純ヘルペスウイルス(Herpes Simplex Virus:HSV) ■■ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 今回は単純ヘルペスウイルスについて解説していきます。 ============================================================================ □ 単純ヘルペスウイルスの一般名と学名 単純ヘルペスウイルスは、DNAウイルスのヘルペスウイルスの一種です。 単純ヘルペスウイルス1型は、Herpes simplex virus type 1(HSV-1)と一般的に呼ば れ、学名はHuman herpesvirus 1(HHV-1)です。 単純ヘルペスウイルス2型は、Herpes simplex virus type 2(HSV-2)と一般的に呼ば れ、学名はHuman herpesvirus 2(HHV-2)です。 ---------------------------------------------------------------------------- □ 単純ヘルペスウイルスとは 単純ヘルペスウイルスには、日本人の成人の40〜60%が既に感染していると言われ ています。 その大部分は不顕性感染ですが、初感染発症の脳炎や性器ヘルペス等では重篤な症 状を引き起こすことがあります。 単純ヘルペスウイルスは一度感染すると、体から完全には排除出来ずに体内に潜ん でいて宿主の健康状態により様々な形で再発を繰り返します。 単純ヘルペスウイルスは、生物学的、物理化学的、免疫学的差異から単純ヘルペス 1型(HSV-1)と単純ヘルペス2型(HSV-2)のふたつに分類されます。 初感染後、知覚神経節の神経細胞の核内に遺伝子の形態で潜伏し、HSV-1は顔面、特 に口唇に再発し、HSV-2は下半身、特に性器に再発を繰り返します。 ============================================================================== □ 単純ヘルペス1型(Herpes simplex virus type 1 :HSV-1) 単純ヘルペスウイルス1型は主に口唇など上半身に症状が出やすく、ヘルペスウイルス を排出している人とのキスや同じ食器での回し食べなどが原因で感染します。 一昔前までは多くの人が思春期頃までにすでに感染していると考えられていましたが、 近年の若者の抗体保有率(感染している人の割合)は40%以下と低下しています。 ------------------------------------------------------------------------------- □ 単純ヘルペス2型(Herpes simplex virus type 2 :HSV-2) 単純ヘルペスウイルス2型は主に性器など下半身に多く発症し、性交などの皮膚や粘膜、 体液との接触で感染します。 性器ヘルペスを有する妊婦では、新生児が出生する際に産道で感染することもありま す。 また、単純ヘルペスウイルス2型は1型よりも再発が高頻度にみられます。 性交やその類似行為の際はコンドームを正しく使用するなど、感染予防が重要ですが、 コンドームを正しく使用しても完全には感染予防は出来ません。 初感染の多くは、無症候感染といって症状を認めませんが、症状が出る場合は皮膚や 粘膜の広い範囲に及びます。 単純ヘルペスウイルス2型に感染した場合は、1型よりも再発の頻度が高いという調査 結果があります。 再発の頻度は1ヶ月に何回も再発する人もいますが、年に1回くらいの人もいます。 ------------------------------------------------------------------------------- □ 単純ヘルペスウイルスの感染力と感染する場所 単純ヘルペスウイルスは食器や洗面器などに付着してから、3〜4時間は生存し、皮膚 に付着しても2時間程度は感染性を持っています。 口唇ヘルペス患者の78%が口腔内にウイルスを排泄し,67%が手からもウイルスが証明 されています。 口唇ヘルペスの99%以上はHSV-1、陰部ヘルペスの80〜90% はHSV-2と言われていま したが、最近のデータでは女性性器からは40%にHSV-1が分離されていることから、一 昔前までのようにHSV-1は口唇に出来、HSV-2は性器に出来るとは言えず、両者の感染の 区別をすることはまず不可能となってきています。 要するに性器にもHSV-1とHSV-2のどちらも感染するということです。 ===============================================================================
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