鉄人レター 148号









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2020/05/31(No.148)
                      
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          ■■日本国内でPCR検査が増えない理由■■

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 日本国内で新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)のPCR検査が増えない理由について、分析し
ていきたいと思います。

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 □ PCR検査とは?

 今一度PCR検査についてのおさらいをしておきますと、PCR検査とは新型コロナウイルス
の遺伝子の一部を調べる検査でウイルスそのものを見つける検査ではありません。

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 □ 日本国内でPCR検査数増えない原因とは

 PCR検査を増やせ・増やせと言っている人が多いが、言っている人はPCR検査の実情が全く
わかっていない人たちです。

 検査するための検体を採取する場所があっても、そこでPCR検査はできません、設備と熟練
した技師が必要なのです。

 現在実際に検査する地方の衛生研究所は、すでにパンクしていますから、検査件数を増や
したくても増やせないのです。

 機材の不足に加えて、PCR検査のできる臨床検査技師がいないのです!!

 PCR検査は特殊な検査で、極めて微量の何種類もの試薬を順番を間違えずに加えるという根
気と技術力の必要な作業を続けていく特殊な検査なのです。

 そして同じ臨床検査技師でも、PCR検査に適していない人もいます、すべての臨床検査技師
が精度の高いPCR検査を実施することは不可能なのです。

 要するにPCR検査に向いている臨床検査技師と向いていない臨床検査技師がいるのです。

 検査を担う臨床検査技師の育成は一朝一夕にできない!!ことを医療関係者を含めて、行政、
マスコミの関係は正しく理解すべきなのです。

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 □ PCR検査はいかに難しい検査であるということを理解していない人があまりにも多すぎる!!

 PCR検査は雑な検査をすると外界からの遺伝子の混入によって検体が汚染されて全てが陽性
(偽陽性)になったという事故が多く発生しています。

 検査中に空中にウイルスが飛んで検体に入り込まないように部屋を分けて、管理に細心の注
意を払うことも必要不可欠なのです。

 昔からPCR検査は、極めて難しい検査とされていてその技術を持つ人の養成は簡単な講習で出
来上がることは絶対にありえません。

 殆どの医師はPCR検査はできません。

 テレビ出演している医師たちが、「私も研究で何百回となくやりましたが」とか、「人をかき
集めて訓練すればできますよ」などと無責任な発言をしていますが、何もわかっていない者がし
たり顔で発言しているのを見聞きすると正直、腹が立ちます。

 現場を知らない人物が完全に上から目線で見下して発言しているのです。

 「検査技師なんて医師に比べれば身分は低い、医師にできないものはない」という見下した医
師が多いのには呆れてものが言えません。

 全ての医師がこのような考え方の人とは言いませんが、わかっていない医師・医学評論家・政
治家のしたり顔での発言の多さにはやはり腹が立ちます。

 間違った認識をしたり顔で発言する医師・医学評論家・政治家の言葉を鵜呑みして取り上げる
マスコミにも当然のことながら問題はあります。


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