■□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□■ 新・医学と切手の極意 鉄人レター 2025/3/2バックナンバー第9号 +━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━+ ■飲むHIV予防薬■ +━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━+ いつも新医学と切手の極意の無料メルマガ『鉄人レター』をご愛読頂きありがとうご ざいます。 今回は飲むHIV予防薬について解説させていただきます。 +━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━+ □ 現在の日本国内でのHIV感染者の現状 日本国内のHIV感染者とAIDS発症者を合わせた年間新規感染報告件数が再び増加しつ つあることに注する必要があります。 2013年の1590件をピークに2022年には884件まで減少しましたが、2023年には960件 と増加に転じ、2024年は昨年を上回るペースで増加に転じています。 +━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━+ □ HIV予防薬とは何 HIVに感染する前に服用し、感染を防止する薬のことをいいます。 +━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━+ □ HIV予防薬を希望する人々とは コミュニティソーシャルワーカー(Community Social Worker:CSW)の人たちを中心に 風俗店従事者等に『飲むHIV予防薬』を希望する患者が目立って増加しつつあります。 +━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━+ □ HIVは本当に『飲むHIV予防薬』で感染防止可能なのか HIVは他の性感染症に比べて感染力が弱く、HIV感染者と性交渉しても必ず感染するわ けではありません。 しかしながら感染しても自覚症状がない・自覚症状に気づかない人が多く、放置しが ちです。 その結果重大事態を招きかねないことになります。 その事からHIVに感染するような行為をしてしまった場合、性交渉をしてから72時間以 内にHIV治療薬を28日間1日1回もしくは2回飲む「PEP(ペップ=暴露後予防内服)」と呼 ばれる予防策が存在します。 世界保健機関や米国疾病対策予防センターの調査報告ではHIV感染のリスクを80%以上 低下させると報告されています。 +============================================================================+
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+━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━+ ※まとめ※ 『飲むHIV予防薬』を使用するPEP(ペップ=暴露後予防内服)とPrEP(プレップ=暴露 前予防内服)に付いて解説いたしました。 +============================================================================+ ★血液の鉄人からのお知らせ★ +==============================================================================+ 『新 医学と切手の極意』は、サイト運営強化のためにカンパをお願いしています。 サイトを利用・当メルマガをお読みになって"お役に立てたとき"は、カンパをお願 い致します。 ↓ 『カンパ』
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