医学に関するアラカルト−その6.体と身体の使い分けとは−
体と身体の使い分けとは
からだの漢字には、体・身体・躰・躯・軆・體などがあり、一般的には「体」、次いで「身体」と書かれることが多いです。
「体」と「身体」の基本的な意味は同じですが、使用する場面や、細かな意味の違いで使い分けされます。
常用漢字では、からだは体と書くのが正しく、常用漢字では身体はしんたいと読みます。
常用漢字(じょうようかんじ)とは
常用漢字とは、「法令、公用文書、新聞、雑誌、放送など、一般の社会生活において、現代の国語を書き表す場合の漢字使用の目安」として、
内閣告示「常用漢字表」で示された現代日本における日本語の漢字のことを言います。
常用漢字に含まれていない漢字は、常用外漢字といいます。
従って一般的に人に読ませる文書で書いた身体は、からだとは読まずにしんたいと読みます。
からだを身体と書くのは常用漢字外の表記となります。
一般的な使われ方としては
心身を表すときには"身体"と書き、肉体として表すときには"体"と表記されることが多いです。
また、体は人間・動物・物体まで広範囲に使用されますが、心や精神、立場などを有するのは人間だけですから身体として使用されるのは人間に対してのみです。
からだ全体を表すときには、体も身体も使われますが、頭部と手足を除いた胴体部分を表す場合には、体と表記するのが正しいです。
そのため、心身を表す時には「身体」、固体として肉体を表す時には「体」が使われることが多いです。
まとめ
・"体"と"身体"の基本的な意味合いは同じですが、使われる場面や細かな意味合いで使い分けされます。
・心身を表す時には"身体"、固体として肉体を表す時には"体"が使われることが多い。
・"体"は人間や動物、物体まで幅広く使用されるますが、心や精神、地位などを持つのは人間だけなので、"身体"はほぼ人間に対してのみ使用されています。
written by 血液の鉄人
記事執筆日