性感染症のための10章
−6.眼梅毒の10章−
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以下本文
性感染症のための10章記事について
今回から連載する『性感染症のための10章記事について』は、各性感染症についての疑問を10章に要約してわかりやすく解説していくことを 目的で連載していきますので是非とも続けてご一読下さい。
第6回目は『6.眼梅毒の10章』です。
1.眼梅毒とは
梅毒トレポネーマが眼に感染して引き起こされる性感染症の一種です。
梅毒トレポネーマに感染して治療をしないと、どの時期でも目の炎症が発生する可能性があります。
眼梅毒の正式名称は「梅毒性角膜実質炎」・「梅毒性網膜炎・ぶどう膜炎」・「梅毒性強膜炎」などです。
2.眼梅毒になると自覚症状はあるのか
眼の中の炎症(ぶどう膜炎)や 眼の表面の炎症(角膜炎)がみられます。
・前部ぶどう膜炎
・視神経障害
・網膜血管炎
・間質性角膜炎
・角膜混濁
・白内障
・緑内障
・網膜上膜
・黄斑浮腫
・視神経萎縮
・脈絡膜瘢痕
・脈絡膜新生血管
・後部ぶどう膜炎
・汎ぶどう膜炎
などが引き起こされ、特に後部ぶどう膜炎や汎ぶどう膜炎が最も多く見られます。
3.眼梅毒は一般の視力検査で見つけられるのか
一般的な視力検査ではまず見つけられません、見つかった事例もありますがこれはあくまでもラッキーなケースです。
眼梅毒の診断には、血液による梅毒血清反応や、眼内液を用いた網羅的PCR検査などが行われます。
4.眼梅毒の患者は多いのか
実質の患者数は明らかになっていませんが、梅毒の感染者数が増加しているため今後増加する可能性があります。
5.今後眼梅毒は増加するのか
現在の梅毒の大流行を加味すると今後眼梅毒は増加すると危惧されている。
6.眼梅毒の検査
角膜や結膜、眼球や目の観察表面と梅毒血清学的検査が基本です。
7.眼梅毒は治療しなくても治る
自然治癒はしません。
治療しないと悪化の一歩をたどりやがて視力が失われる可能性もあります。
8.眼梅毒の治療は
日本感染症学会の指針では、アモキシシリンの内服薬とベンジルペニシリンベンザチン水和物水性懸濁筋中が第一選択の梅毒治療薬としています。
ただ、しニシリンアレルギーのある人は、ミノサイクリン(ミノマイシン)やドキシサイクリン(ビブラマイシン)といったテトラサイクリン系の抗生物質を使用します。
また、炎症の抑制と角膜混濁の軽減するためにステロイド点眼薬を使用することもあります。
早期に発見すれば、生涯にわたり視力障害を残すことなく治療できます。
9.眼梅毒を疑う症状とは
梅毒トレポネーマに感染するような行為をした、梅毒感染歴があって以下の症状があれば眼梅毒を疑う必要があります。
・光に対するまぶしさと目の痛み
・涙の増加
・角膜混濁と視界のぼやけ
・角膜知覚の低下
10.飛蚊症は眼梅毒の可能性
モノを見ているときに黒い虫のようなものが動いて見える状態のことです。
飛蚊症の多くはなんの問題もなりませんが、梅毒トレポネーマ感染があると眼梅毒の症状として飛蚊症が現れることもありますから、梅毒トレポネーマに感染するような行為をした、 梅毒トレポネーマ感染の既往歴のある場合の飛蚊症は眼科で検査をして貰う必要があります。
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記事執筆日
2025年02月16日。
written by 血液の鉄人
性感染症のための10章−5.眼梅毒の10章−
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