性感染症のための10章
−7.HIVの10章−
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以下本文
性感染症のための10章記事について
今回から連載する『性感染症のための10章記事について』は、各性感染症についての疑問を10章に要約してわかりやすく解説していくことを 目的で連載していきますので是非とも続けてご一読下さい。
第7回目は『7.HIVの10章』です。
1.HIVとは
HIVとは、Human Immunodeficiency Virus(ヒト免疫不全ウイルス)のことです。
2.HIVの種類とは
HIVには、遺伝子学的にHIV-1とHIV-2の2種類が存在します。
HIV-1は世界中で広く流行しており、HIV感染の主流(世界の99%)となっています。
HIV-2は主に西アフリカ地域に集中しており、HIV-1に比べて感染力が弱く、発病までにかかる潜伏期間も長くなっています。
3.HIVの存在する場所
HIVは血液、精液、膣分泌液、母乳などに多く分泌されていて、唾液、涙、尿、汗では感染させるだけのウイルス量は分泌されていません。
4.HIVの感染確率
HIVの感染確率は、感染経路やコンドームの使用の有無等により変わります。
コンドームを使わないで挿入による性行為(膣性交、肛門性交)を行った場合、感染の確率は0.1?1%(100回に1回)くらいと考えられていますが、これはあくまでも確率です。
現実1回のコンドームなしのセックスでも感染した人はいるため、感染の確率はあくまでも目安となります。
梅毒トレポネーマ、淋菌、クラミジアなどに感染していると、粘膜に炎症を起こし皮膚のバリア機能が低下していることから感染の確率が数倍から数百倍増加します。
5.HIVの感染経路
血管に達するような皮膚の傷(針刺し事故等)からであり、傷のない皮膚からは感染しません。そのため、主な感染経路は「性的感染」、「血液感染」、「母子感染」の3経路からの感染となります。
6.HIVとAIDSは全く別物
HIVはウイルスのことで、AIDS(Acquired Immuno Deficiency Syndrome)はHIVに感染することで発症する後天性免疫不全症候群のことです。
要するにAIDSとは、生まれたあとで人間の体内の免疫システムが損傷を受け、外部からの病気、病原体を撃退できなくなったことによって起こる様々な症状という意味で、HIVが間の体内の免疫システムを破壊することにより引き起こされます。
7.HIVの検査方法
スクリーニング検査として抗体検査・抗原抗体検査・リアルタイムPCR検査があります。
確認検査としてリアルタイムPCR検査・HIV-1/2抗体確認検査(Geenius HIV-1/2キット?)。
8.HIV検査が陽性イコールHIVに感染していると言えるのか
HIV検査が陽性であってもHIVに感染していない場合もあります、これを偽陽性反応といいます、従いましてHIVスクリーニング検査が陽性であっても即HIVに感染しているとは言えません。
HIV確認検査を実施して陽性であることが必要です。
9.HIVは日常生活で感染するのか
HIVの感染力は極めて弱く、日常生活(握手・ハグ・電車の吊り革・エスカレータや階段の手摺・風呂・温泉・サウナ・プール・トイレ)では感染しません。
傷のない皮膚に感染者の血液がついても感染はしません。
10.感染したHIVは何故体内から駆除できないのか
HIVは体内での増殖スピードが極めて早く、更に増殖中に変異することから体の免疫応答が追いつかなり、体内から駆除できなくなります。
上記の理由から薬剤耐性が起こりやすいことから多剤併用療法も難しくなり、薬の効果が発揮できなくなるために治療が難しくなっています。
さらに変異スピードが早いことから予防ワクチンの開発も遅れています。
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記事執筆日
2025年03月10日。
written by 血液の鉄人
性感染症のための10章−7.HIVの10章−
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