第2話 血液型と性格判断 2

 例を上げると、「射撃」ではO型が一番、「体力や機敏性の必要なスポーツ」はO型とB型が、「技術や耐久力の必要なスポーツ」はA型とAB型が優れている等々。 1930(昭和5)年代の血液型と性格の流行の火付け役となったのは、教育者の古川竹二氏が1927(昭和2)年に発表した論文『血液型による気質の研究』による。
 この論文のなかで古川は、アンケート調査に基づき血液型によって性格が分類出来ると述べている。
 これこそまさに1970(昭和45)年代に流行した『血液型と性格判断』の原型である。
 古川の論文は各方面に大きな波紋を投げかけ、東京朝日新聞は真っ向から反対する記事を掲載したが、金沢医科大学(現在の金沢大学)の初代法医学教室の教授古畑種基は、競争紙の東京日々新聞(今の毎日新聞)に古川を擁護する反論記事を書いた。
 東京毎日新聞の古川の『血液型と性格』を否定する記事が、逆に古川の『血液型と性格』を一躍有名にする皮肉な結果となり、さらに当時国際的に活躍していた著名な法医学者の古畑種基教授の支持のおかげで、古川の主張する『血液型と性格判断』は広く一般社会に認められる結果となった。



ABO式血液型発見者:カール・ランドシュタイナー
1968年オーストリア発行
血液の鉄人

新 医学と切手の極意