アメーバ赤痢の増加の危惧
アメーバ赤痢の増加が危惧!
性行為感染症の内のひとつとしてのアメーバ赤痢が流行していると危惧されています。
アメーバ赤痢は、単細胞の寄生虫(原虫)である赤痢アメーバが、 さまざまな臓器に感染することで引き起こされる病気ですが、軽度の下痢のみで自然軽快する症例も多く、感染していても気づかない人が多いのが現実です。
過去10年間のアメーバ赤痢の報告状況
2009年 786人
2010年 843人
2011年 814人
2012年 932人
2013年1048人
2014年 1135人
2015年 1109人
2016年 1152人
2017年 1089人
2018年 843人
2019年 853人
ここ数年減少しているのでは
2012年から患者が増加していますが2018年から減少傾向にあるのは、2017年末にアメーバ赤痢の検査である血清抗体検査用の試薬が販売中止となり、 抗体検査ができなくなったことに由来していると考えられています。
実際は現在も多くの潜在患者がいると考えられています。
※感染者における発症者の割合は途上国・先進国共に10%程度であることから日本にも感染者が10000人規模で潜在すると考えられています※
アメーバ赤痢は治療可能
アメーバ赤痢は、飲み薬で治療可能ですが、感染に気づかずに放置しておくと死に至ることがあります。
現在のアメーバ赤痢の状況
一昔前までは、少し前まで男性同性愛者(MSM)やHIV感染症患者に多く見られていましたが、現在では性風俗に従事する女性にも感染者は広がりつつあります。
アメーバ赤痢の潜在患者が多い理由としては、一旦赤痢アメーバに感染すると無症状のまま感染が継続する無症候性赤痢アメーバ持続感染となることが多く、このような感染者を感染源としてヒトからヒト感染が起こるためと考えられています。
梅毒陽性者の23.3%が赤痢アメーバ陽性との調査結果も報告されています。
アメーバ赤痢の感染経路
赤痢アメーバは直接糞口感染により広がるため、アナルセックス・オーラルセックスがリスク行動となっています。
従ってアナルセックス・オーラルセックスを行う人は感染の危険性が高いということになります。
検査について
2020年8月、イムノクロマト法を用いた抗原検査「QUIK CHEK」が承認され、2021年7月から保険適用となりました。
今回新たに使用できるようになった抗原検査「QUIK CHEK」は新鮮便および保存便を検体とし、約30分で検査結果が得られることから、アメーバ赤痢の診断に効果を発揮するものと考えられています。
検査を受ける必要のある人とは
アナルセックス・オーラルセックスを行っことのある人で下痢や腹痛を経験した人は、進んで検査を受けることをお勧めします。
アメーバ赤痢の詳細について
アメーバ赤痢に関しての詳細は、
『アメーバ赤痢について』
を御覧ください。
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記事執筆日
2021年8月17日。
written by 血液の鉄人
アメーバ赤痢の増加の危惧
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